高性能ARM-CPU搭載の「pcDuino3」

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最近IoTの要とも思われる、ネットワークインターフェイスつきの小さな数千円で買えるボードコンピュータを探しているが、今日は秋葉原の秋月電子通商「pcDuino3」を手に入れてきた。BeagleBoneBlackはCPUがまだ今ひとつ貧弱だった感じがあるが、「pcDuino3」はその頭に「pc」とついているだけあって、かなりまともにグラフィックUIが動かせる。

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CPUはCoretex-A7相当のデュアルコアでクロックは1GHz、GPUもデュアルコアを搭載、メインメモリが1GB、4GBのオンボードフラッシュメモリがストレージとして使え、Audrinoと互換のデジタル・アナログのI/Fを持っている。さらに、外付けHDDのためのSATA-I/F、ディスプレイのためのHDMI(なんとボードが小さいのに標準の大きさのHDMIソケットが載っている)、USBとUSB-OTA、microSDHC用ソケット、オーディオ独立入出力、もちろんイーサネット、などなど、microUSB端子の電源入力など、このボードにUSB経由でマウス、キーボード、HDMIのディスプレイ、ネットワークI/Fにインターネットの入り口を付けて電源を入れれば、そのままGUIを搭載したUbuntu-Linuxが動く。ほとんどThinClientシステムのようだが、それに加えてアナログやデジタルのI/Oを持っているので、このボード1つでPCが1台できる、という感じだ。しかもGUIを使ってみると、驚くほどサクサクと動く。

実際使ってみると、「え?これ、実用に使えるじゃん」という感じがすごくする。しかも、値段もかなり安い。まさかブラウザを普通に使えるPCが数千円で手に入るとは思わなかった。これから、ハードウエアのポートにいろいろ接続してみて、IoT端末してどのくらい使えるものなのか、も検証して行こうと思う。

しかし、こういうのを実際に触ってみると、やはりARMプロセッサのサーバーの時代は確実に来る、という感じが、やはりする。この低消費電力にはかなわない。

なお、日本語化の手順などはこのサイトを参考にして、以下の手順で行った。以下はそのサイトからのコピペだが、一般的な情報ではあるかと思う。

システムの更新情報を取得(一番最初にしておく)
sudo apt-get update

日本語化
sudo apt-get install ttf-kochi-gothic xfonts-intl-japanese xfonts-intl-japanese-big xfonts-kaname
sudo apt-get install jfbterm uim uim-anthy
sudo apt-get install language-pack-ja
sudo dpkg-reconfigure locales
sudo update-locale LANG=ja_JP.UTF-8
sudo locale

telnetクライアント(CUI),ftpクライアント(CUI)
sudo apt-get install telnet
sudo apt-get install ftp

パッケージマネージャの起動
sudo synaptic-pkexec

TIMEZONEの設定。

$ sudo cp /etc/localtime /etc/localtime.bkup
$ sudo cp /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime

日本語環境の環境変数の設定。

$ sudo cp /etc/default/keyboard /etc/default/keyboard.bkup
$ sudo vi /etc/default/keyboard

内容については以下のように書き換え
XKBMODEL=”jp106″
XKBLAYOUT=”jp,jp”
XKBVARIANT=”106,”
XKBOPTIONS=”lv3:ralt_switch”

ちなみに、Webサーバーとして使えるか、と、HDMIやキーボードになにも接続しないで起動したところ、ちゃんと動くので、問題はない。


 

ARMのWebサーバーの時代

名刺ケースに入れたBeagle Bone Black

名刺ケースに入れたBeagle Bone Black

「あなたのやることはいつも人より2年から3年速い。早すぎる」と、よく言われるのだが、これまで私がやってきた仕事はほとんどそういうものばかりだった。今回はちょっと興味があって、Intelではなく、ARMをCPUとした小さな裸のボードに2TBのHDDを接続し、Webサーバなどのネットワークサーバとして立ち上げた。

最近はこの手のIoT向けと思われるようなARMをCPUとしたボードが増えている。CPUにはスマートフォンで使われる安価で高性能なCoretex-A7(デュアルコア)かそれ以上のCPUが使われ、消費電力も数ワット、インターフェイスにはイーサネットはもちろん、USB、なにか外に違うハードウエアを接続するためのシリアルポートやデジタルだけでなくアナログのポートまで完備している。しかも値段はほとんど数千円、という安価なものだ。簡単に言えば、タッチパネルの液晶カラーディスプレイをスマートフォンから取り、そこにイーサネットのインターフェイスを付たようなものだ。高性能で数千円と安価、しかも「数ワット」という徹底的な低消費電力。もちろん、冷却ファンなども必要ない。OSは一般的にWebサーバなどで使われることが多いLinuxが動くため、使い勝手も問題ない。

これにUSBの外付けの大容量ハードディスクをつけると、ケースなどを用意しても、1万円ちょっと、だいたい2万円以内で立派なサーバが1台できあがる。これだと、低消費電力などでいま盛んに使われている「仮想化」などの技術はあまり必要なくなるかもしれない。

実際、IBMとかHP社でもサーバの将来を見越してARMサーバーマシンを製品ラインに加えているのが現状だ。

実際、「安価なARM-CPU + 大容量HDD」の組み合わせで、既に半年間試験運用してみたが、破綻は全くない。一度もリセットすることなく、継続運用ができている。これまでのWebサーバなどで使われていたLAMP環境(Linux/Apache/Mysql/PHP)も問題なく動く。応答スピード、ラッシュ時の速度も実用範囲と言えるだろう。なによりうれしいのは、消費電力の劇的な低減とサーバそのものの価格の劇的な低減だ。消費電力が少ないと発熱も少なく、ハードウエアの耐久性も上がる。

今後のWebサーバはネットワークに接続されたストレージと、ARMのCPU、といった組み合わせが主流になる可能性が高い。既にIntel自身が自社が買収した企業で保険のためにARMのCPUを作っている時代でもある。今後は、Web系のCMSのようなサーバーアプリケーションも、ARMのCPU上で動くものにしないと生きていくのは難しくなるだろう。

現状のCMSもいろいろ調べたが、WordPressなどのベストセラーのCMSは問題なく動くことを確認できた。また、CPUを搭載したボードも最近は最初からUbuntuなどのLinuxのOSを最初から搭載したものも増えてきており、いよいよARMの時代の幕開けを感じるようになってきた。どうしてもCPUパワーが必要なビデオ編集などの機能をサーバ側に持つ必要が無い、というのであれば、ARMのCPU搭載のサーバと大容量ストレージと、LAMPの組み合わせで2万円以内で立派なWebサーバーができる時代になった。

※ このところ、この種のARMのCPUボードが非常に売れているので、価格が数千円から1万円前後へとちょっと高騰しているのが現状だ。


「格安スマートフォン」導入マニュアル

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最近話題となっている、毎月の通信料・通話料を含めて2千円でまかなえる、という「格安スマートフォン」。この記事ではどのくらい安くなるか、ということを書いたのだが、記事を読んだ方からは「どのように導入したらよいか教えてくれ」という話が非常に多かったので、ここにその導入・設定の順序と設定方法をなるべくわかりやすく書いてみる。これは、「OCNモバイルONE」と「050plus」を使った場合のやり方だが、他の格安スマホのSIMでも同じようにできるはずだ。なお、著作権の関係などから設定時のスクリーンショットは出していない。また、「格安SIM」や「IP電話」にはさまざまなサービスが現在できていて選択に迷うことがあるが、ここでこの2種類のものを扱ったのは、いずれもNTT系の会社であって価格だけではなく「信頼」もあると思われる(個人的な感触かもしれないが)からだ。

      1. 導入の順序のまず最初は「SIMフリー」と呼ばれるスマートフォンを買ってくること。これはAmazonなどでも扱っているので、自分のサイフと相談して、手頃なものを選ぶといい。Amazonの日本のサイトだとここから検索できる。数万円から数千円までバリエーションは多々あるが、当然のことながら、高いものは性能が高いとか画面が大きいとかメリットがあるし、安いものはそれなりだ。ただし、中古品まで調べる範囲を広げると、「掘り出し物」もある可能性がある。また、かなり値は張るものの、iPhoneやiPadも、Appleのショップで正規に買えるものはSIMフリーのものもある。このあたりはあなたのサイフとお好み次第、ということになる。ちなみに、日本であれば、数万円のものだとSONYのXperiaなどが人気だ。
      2. 次に「1.」で買ってきたスマートフォン本体に入れることができる「SIMカード」のサイズを調べよう。SIMカードには大きさが3種類あって、大きい順に「標準SIM」「microSIM」「nanoSIM」というサイズがある。当然のことだがスマートフォン本体に刺さる規格のSIMでないと、大きさが違うので基本的に刺さらない。「基本的に」と書いたのは、小さなサイズのSIMから大きなサイズのSIMにする場合はアダプタというものが売られていて、それを使うとより大きなサイズのSIMに「変装」して挿すことができる、という「裏ワザ」があるからだ。しかし、初心者の場合はやはりスマートフォン本体の規格に合わせたSIMカードを用意するほうが、面倒がないので良いに決まっている。
      3. SIMカードの種類を選択する。SIMカードの契約には「(1)データ通信のみ」「(2)データ通信+SMS」「(3)データ通信+SMS+音声電話」の3種類がある。月額の利用料金は、(1)が一番安く、(3)が一番高い。また音声電話では音声電話の料金が別途かかるし、SMSでもSMSの通信料金が別途かかる。ただし、音声電話はIP電話などで行う、ということであれば、(3)は必要ない。(1)と(2)の月額の差額はおおよそ100円くらい。(1)と(3)の差額はおおよそ数百円なので、安いことには代わりはない。「LINE(カカオトーク)やFacebookなどでSMS認証を使う」という場合は(2)を買う。タブレットなどの場合は、LINEやカカオトークの認証を家にある固定電話でもできるので、(1)でも大丈夫だ。もちろん、LINEは使わない、という場合も(1)で十分だ。また、(3)のSIMの場合は、別途、申込時に個人を証明する免許証などの提示(あるいはそのコピー)が必要になることがある。
      4. 「2.」で調べたSIMカードの種類を決め、スマートフォンに合うサイズを覚えたら、次に通信や通話に使う「SIMカード」を買ってくることになる。SIMカードは中にスマートフォンの電話回線と接続する情報が入っているカードで、毎月の通信料の課金は基本的にこのカードごとに行われることになる。BICCAMERAなどがやっている「BICSIM」とかIIJなどのプロバイダがやっている「IIJSIM」とか、いろいろな会社から、このSIMカードが売られているが、ここでは、私が使っている「OCNモバイルONE」について説明する。「OCNモバイルONE」は、さまざまなバリエーションがあるが、お勧めは通話のためのIP電話の「050plus」と言うサービスとセットになったものだ。これはAmazonでも手に入るが、以下にそのリンクバナーを示す。SIMサイズは表示ページ中でボタンで選択する。
      5. これを注文して買う。そして手元にSIMカードが来たからといって、すぐに差し込んではいけない。まず「登録」を基地局に対して行い、その次にスマートフォン側の設定をして、はじめて「開通」するからだ。
      6. まず、SIMカードが届いたら「OCNモバイルONE」の設定のページに行き、基地局側の設定をする。ここに入れるべきデータはあなたご自身の情報とか、届いたSIMカードのパッケージにすべて書かれているものだ。現在他の会社のスマートフォンや携帯電話などを使っていても、その情報を入れるということは一切無い。ここで最後のページに表示される設定のためのIDとパスワードは正確に紙などに書いて記録しておかないとこれ以降の設定ができなくなるので、必ず、慎重に最後のページを書き写しておくこと。
      7. SIMカードを契約する手続きでは、毎月のデータ通信の量を聞かれることがある。毎日、YouTubeなどのビデオを外出先でたくさん見る、という場合でなければ、毎月の利用データ量は1.5GBもあれば十分だ。また、自宅や会社ではその場所にあるWi-Fi(無線LAN)を使う、ということであれば、大きなデータ量を使うことはない。とりあえず、最低のデータ量のコースを選んでおき、毎月どうしてもデータ利用量がコースの利用量を超える、ということになったときに、コースを一つ上のコースに変更すればよい。当然だが、データの利用量によって、毎月の支払額も変わってくることは言うまでもない。スマートフォンのマニアでビデオを外出先でたくさん見る、ということでなければ、通常は、最低のデータ量のコースで十分だ。最近はOCNではないが、FreetelのSIMなどは、「コース」がなく、利用量に応じて自動的にコースが決まる、という便利なものも出てきたので、それを使うのも手だ。
      8. 「5.」の設定が済んだら、だいたい数分から数十分で基地局側の設定が終了しているはずだ。そこで、スマートフォン本体の設定となる。設定はSIMカードをスマートフォンに差し込んで行うが、SIMカードを差し込むにはスマートフォンの電源を切り、そこで差し込む。SIMカードを差し込んだら電源を入れる。
      9. スマートフォンの電源が入ったら、まず画面右上の「電波の強度」を表す三角形のマークを見て、その三角形がちゃんと出ていることを確認する。これでスマートフォン本体の設定の準備ができたことになる。もしも三角形が現れない場合はスマートフォンの電源を切って、再度SIMカードを差し込み直し、電源を再び入れる。
      10. スマートフォン本体の設定は、Android端末であれば(以下、Android4.1で説明する)「設定→モバイルネットワーク→データ通信を有効にする」に、まずチェックを入れるところから始まる。このチェックがONになると、まずデータ通信が可能な状態になるが、ここではまだ通信はできない。
      11. 「8.」を設定した状態で「アクセスポイント名」をタップし、画面右下にある「三」の「メニュー」のボタンを押し、「新しいAPN」を選ぶと、新しいAPNを登録する画面が出てくる。ここで、スマートフォン側の設定を行う。
        「名前(任意の名前で良い)」「APN(lte-d.ocn.ne.jp – SIMカードの台紙などの情報がある)」「プロキシ(設定しない)」「ポート(設定しない)」「ユーザ名([5.」の設定ページで知らされたもの)」「パスワード([5.」の設定ページで知らされたもの)」「サーバー(設定しない)」「MMSC(設定しない)」「MMSプロキシ(設定しない)」「MMSポート(設定しない)」「MCC(入っている値そのまま。通常は440)」「MNC(入っている値そのまま。通常は10)」「認証タイプ(設定しない)」「APNタイプ(設定しない)」「APNプロトコル(IPv4を選択)」「APNの有効/無効(設定できない項目)」「ベアラー(設定できない項目)」とする。
      12. 入力が完了したら、画面右下の「三」メニューボタンを押し、「保存」を選ぶ。これを忘れると、これまで入力したすべての設定値がパーになるので、必ず「保存」を行う。
      13. 画面左下の「戻る」ボタンで1つ前の画面に戻る。
      14. 画面では先ほど設定したAPNの名前があると思うので、その右側のボタンをチェックしてONにする。
      15. スマートフォンの電源を切って、再度入れなおす。すると、画面右上に三角形の電波強度計が出てきて、そこのかたわらに、「3G」「H」「LTE」など、接続した電波形式とデータ通信方式のマークが現れれば、設定完了。もしも数分しても現れない場合は、「7.」以降のデータの設定を再度やりなおし、間違っているところを直す。それでも接続しない場合は、「OCNモバイルONE」のサポートに連絡して質問する。ここまでで、メールとかFacebookなどは使えるようになるが、LINEや音声はまだ使えない。以降はIP電話という仕組みで音声電話を使えるようにする手順だ。また、LINEなどの最初の認証は音声などで行うので、音声電話が開通してから設定する。
      16. 音声の電話は個々での解説は「050plus」という「IP電話」で行うことにする。IP電話は通常の電話よりも料金が安く、データ通信に音声をデジタルデータ化して載せる、というもの。050plusの場合はSkypeなどと違って月額の基本料金はかかるが、1つの電話番号が持てるので、普通の電話などから電話をかけても受けることができる。つまり、普通の電話と同じように使える。
      17. 050plusの申し込みは、買ってきたSIMカードのパッケージを読んだ後、このページから申し込むが、申し込みにはクレジットカードが必要だ。
      18. 申し込みがひと通り終わったら、もらった「050-」の電話番号とパスワードは忘れずに記録しておく。
      19. スマートフォンやパソコンのいずれでも、050plusの電話の受け答えができるので、自分の持っているPCやスマートフォンに、050plusのアプリを入れておこう。Androidだったら、このページにダウンロードと設定の方法が書いてある
      20. ここまでの設定が終了すると、データ通信、音声通話ができるようになる。LINEやカカオトークなどの「電話で認証」が必要なアプリは、この後にアプリをダウンロードして音声での認証で設定を行うと良い。

※ なお、東京都の生活文化局では、「格安SIMへの乗り換えのときの注意点」をまとめて、解説している。参考にするとよい。

※ このところ「格安SIM」は雨後の筍のように大小あわせ多くの会社がいろいろな種類のものを販売しているうえ、毎月のように新しい業者の参入や、料金の変更(多くは減額)、コース内容の変更があるため、常にネットで情報を収集し、どこの会社のSIMが良いか、などを自分の事情にあわせて選ぶ必要があります。