「太陽フレア」の電波被害はなかったが。。。

結局、あれだけ直前になって騒いだ「巨大太陽フレアの電磁波被害」は、少なくとも、私が見る範囲では、顕著なものはなかった。「こんな被害がありました」というニュースもあったにはあったが、非常に軽微なものだった。言われていたように、発電所の停止とか、そういうことにはならなかった。

こういった強力な電磁波被害は、原因はそれぞれに違うものの、基本的にはEMPの電磁波被害と言っているものと同じだ。要するに強力な電磁波が外部から来て、電子機器の内部の弱い電気の流れを狂わせる、というものだ。「太陽フレア」は自然が原因を作り、「EMP」は、人間が原因を作る、という違いがあるが。

この「外部から来る予期しない強力な電磁波(電波)」というのは、これまでも、「電子レンジ」「違法CB無線」などのかなり日常的に使うものからも、発せられていて、現代の電子機器のほとんどは、その被害を想定して、対策が施されているものがほとんどだ。たとえば、トラックの運ちゃんの違法無線で、そのトラックが原発の近くを通って、暴走した、なんてことがあれば、とんでもないことだ。そのため、VCCIなどの機器が妨害電波を出さないようにする安全規格もあって、この規格に準拠しない電子機器は売ってはいけない、ということになっている。当然だが、電波を受ける可能性のある機器にも対応した、EMCの規格があり、これらの規格をクリアした製品でなければ世の中で動いてはいけない、ということになっている。違法CB無線は、携帯電話の普及によって、まず見ることはなくなったし、電子レンジが強力な電磁波(電波)で水の分子にエネルギーを与えてものを温める、という原理もずいぶんわかるようになってきた。

実際のところ、今でも、2.4GHzを使う無線LANの装置は、その近くで電子レンジを使うと、無線の接続が途切れることも、一般常識になってきていて、そういうことさえ知っていれば、どうということはない、という認識も一般にできてきた。電子レンジを一日中途切れなくONにしていることはまずないので、被害も軽微である、ということもわかってきたし、そういうことを想定して、無線LANのプロトコルはデータの再送などの手続きなども考えられている。使っている側はよほど気をつけていないと、電波が途切れたことさえ、わからないこともあるくらいだ。

つまり、電子機器の内部は外部からの強力な電磁波(電波)によって、誤動作をしないような対策が施されているものがほとんどである。そのため、今回の太陽フレアの被害はほとんどされず、ニュースになるほどの被害がなかった、とも言える。

ということは、戦時に「EMP攻撃」の被害について、大きく取り上げられることが最近は多いものの、あまり問題になる場面ってそう多くないんじゃないか?というそういう感じがある。全く対策を施していない縄文時代の電子機器(←んなものあるんか?)とかであれば、話は別だろうが。というのはいささか極端な言い方だが、問題は「被害はないとは言えない」というところにある。既に意識して対策が施されている電子機器ばかりが世の中に動いているわけではない、という事実もあるからだ。対策を施していない電子機器は、今すぐにでも、対策を行う必要がある。対策を意識せずに作ったシステムで重要なものは、すぐにでも試験をして、大丈夫かどうかを確かめたほうがいい。