現代のAIプログラミングのかたち

現代のAIプログラミングは、様々なPython(インタプリタ型コンピュータ言語)のライブラリを駆使して、重回帰分析などのこれまであった解析手法をより手軽にプログラマが使えるようにして、プログラマが現実世界と数学世界の橋渡し役として、より効率的に機能するようなプログラミング環境が整えられた、ということに尽きる。

なぜ人工知能プログラミングにPythonが使われるかと言うと、行列演算とか、この種の分析で使われる様々な数学計算のライブラリを数学者として使う人たちがPythonを多く使っていたからであって、そういうライブラリが揃っているからだ。他にも手軽なものはRとか様々な言語があるが、Pythonはより多くの数学者が使う。

実際、重回帰分析だけではなく、多大なデータの中から「答え」を見つける統計手法は様々あり、その様々なものを実際のデータで検証すると、どの手法が一番よいか?などもわかってくる。コンピュータのハードウエア性能が劇的に上がった結果、インタプリタの行単位コンパイルの時間も一瞬で済むようになり、データを多く扱うにも計算スピードがあがり、巨大なデータもメモリ上ではやいスピードで扱えるようになり、結果として、巨大なデータの計算が短時間でできるようになったため、データを様々な手法で計算し直し、比較することも簡単になった。そういうことが、コタツの上のノートPCで可能になった。要するに、それだけのことである。

「人工知能」というと、魔法のように思う人がいるかもしれないが、実際のところはそんなものだ。なにか画期的な新しいものができたのではなく、これまであったものが超高速・大容量・安価で動くようになった、ということだ。これはこれで、もちろん大きな変化ではある。

ところが、これらの豊富な計算機資源を扱うはずの日本のプログラマは今や白痴(←ひどい言い方でごめん)である。高校の数学では行列演算が教えらないカリキュラムになり、高校生くらいでは、数学ヲタクくらいしか、まともな代数学に触れることもない人が大変に多い。加えて、重回帰分析とはなにか?など、がわからないとか、微分積分を良く知らないで、数式を覚えるだけの受験勉強がある。「微分、ってのは微かにわかった、って言うだろ。積分は、分かった積り、でいいんだよ」などというおおらかな数学の先生も今や絶滅危惧種である。ぼくらのころは、そういうことを言われてから、微分、積分、って本当はどういうものなのか?やってみると面白いなぁ、などと、数学の世界にハマっていったものだが、そういう「楽しみ」をみな知らない。

加えて、Pythonでライブラリを使えるようになるまでの、基本的なCUIの使い方とかが全くわからないGUI世代のコンピュータ屋ばかりが増えて、もうね、日本のコンピュータ教育って、プロからしてこれだ、みたいな感じですからね。レベル低い。

今やブームの「人工知能」。商売になるから、わかりやすいから、と思ったら、大きな間違いである。計算機の計算速度が速くなり、大容量が扱えるようになっても、高等数学の初歩レベルはせめてちゃんと勉強していないと、全く評論もできないよ。

 


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