「デジタル・スノッブ」の景色

今の日本では、既に「ノマド」は死語になった。「ノマド」というと放牧する人というような意味だから、その青い空と白い雲を眺めて、時代の先端を行くかっこよさ&ユルユル感がなんとも「優雅な高等遊民」みたいな感じがしたものだが、実際は「スタバに集まる若年層Apple製品大好きな失業者の集まり」みたいな感じがどうしても拭えず、結局「ノマド」という言葉そのものが廃れていった。

一方で、そうは言うものの、今どきそこのコーヒーが余り美味しいように私は感じないスタバに集う「MacBookとiPhoneで気取ったつもり」の人が未だにいるわけですね。全く機能的ではないその組み合わせのどこがいいんだろう?と、ぼくなどは思ってしまうのだが、要するに中国製のApple製品を高級ブランドだと思いこんでいる「スノッブ」なんだな、というしか、答えはないんだよね。

実際、デジタルに詳しい世界の最先端のPC使いは、一部はUbuntu/Linuxなどの無料のOSと無料のOfficeソフトに移行しているので、特に実害はないんですよね。開発環境にはUbuntu/Linuxはきめ細かいコマンドラインも普通に使えるため、Microsoftでさえ自社OSに「Windows subsystem  for Linux」なんかがリリースされているわけですね。こういうものを使うこともない、くたびれたMac/iPhoneをスタバで使って、アクセスの少ないWordPressなんかをいじってデザイン変えて自慢しちゃう「デジタル・スノッブ」には、まぁ、関係ない世界ではあるんですが。

とは言うものの、20年も前に米国の某偉いITの先生はゲーツのWindowsを批判して「Microsoftはコンピュータ(パソコン)を、(一般の人のおもちゃとして)化粧品かなにかのよう(なブランド品)にしてしまった」と嘆いたこともあったんですけどね。今はWindowsは毎日なんらかのアップデートがバグを作るボロボロのOSみたいな評価も一部ではあるものの、なんとかビジネスシーンでは認知されているものになったんだが、Appleは昔のMicrosoftを真似して「化粧品みたいなブランド」になるのに成功したわけですね。時代の流れってのは速いねぇ。

いずれにしても、志の低いITの世界のスノッブばかりが増えるから、先日の北海道の地震でも「データセンター守ったさくらはすごい!」みたいな話は流れるが、データセンターがあっても、途中の回線がないとインターネットできないでしょ、そのNTTはなんにも称賛しないの?なんで?みたいな話があまりに多くてね。正直なところは、日本全体のITの認識や技術の劇的低下を、かなり憂えているわけですよ。

「デジタル・スノッブ」は、要するに、カッコだけで中身のない「デジタル失業者」で、外国の意欲も気力も技術力も溢れている連中と渡り合うには、まぁ、力不足な人たちばかりだなぁ、と思うばかりです。だから「私はわかりません」とはっきり自覚して言葉に出す完全な素人は特別に免罪するとしても、中途半端な知識であれこれとITを語る「おれ、IT詳しいよ」みたいな人は、正直なところ、世界に持っていくとなにもできなかったりするわけですよね。いいんですよ。そのままで。でもこれから勉強してね。それを放棄すれば、やっぱりダメなんだと思うわけですね。

「デジタル・スノッブ」は、自分の立ち位置が見えない。だから、勉強もまともにできない。毎日、スタバでiPhoneとMacbookで、引退生活を送る。そういう人生も悪いとは思えないんだけれどね。ぼくはしたくないですけれども。

 


 

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください