Webサイトのリニューアルや会社のネットワークのリニューアルにはセキュリティに気をつけて

このところ、ニュースだけではなく、私の周辺のあちこちで、インターネットからの侵入者を防ぎ切れず、会社で扱っているお客様のメールアドレスや社員のメールアドレスが流出したらしい、とか、そういう話を聴くことが非常に増えた。実際、私の運営しているサイトでネット経由で来る外部からの「攻撃」や「攻撃の予備行動」とみられるアクセスはこの半年で急激に増えてきた。

攻撃はどこから来るかというと、日本国外がとても多く、いろいろな国からまんべんなく来ているように見える。

ぼくの仕事の大きな部分も、このセキュリティに関わるもののご相談が増えつつある。日本では経済産業省も、新しい法律を作り、これに国のレベルで対抗をすることを考え始めている。

自分の本職といえばそうなのだが、怖い世の中になってきたものだ、というのが実感だ。

 


失敗するIoTとは?

P1150521

あなたのIoTプロジェクトは失敗する可能性が高い。なぜかというと、IoTのシステムは「エンジニアであれば誰でもできる」というものでは、全くないことに気がついていないからだ。私のセミナーを聞いている方にはちゃんとこの辺りの詳細をお話しているんだが、IoTプロジェクトの一番の問題は、それができる技術者の不足がある。これが現実だ。解決策ももちろんあるのだが、現状の日本では少し難しいかもしれない。

まず、現在のIT業界では、IoTで必要な、ハードウエア、ソフトウエア、アナログ電気回路、デジタル電気回路、ネットワーク技術、そのすべてを実際の現場で作ったことがある人材が非常に少ない。アマチュアの遊びの電子工作ではなく、実際にお客様が目の前にいる抜き差しならない現場でこれらの技術を基礎から習得して身につけた技術者は本当に少ない。実際、IoTと一言で言うものの、その製品を作る技術は非常に広範でかつ深い。文学の分野で言えば、法律も経済もシェークスピアもクラシック音楽もロックも、みんななんとかできますよ、仕事でみんなやりましたよ、という人が必要になるのだ、と言えばわかりやすいだろうか?

だから、IoTプロジェクトの成功の大きな鍵は、これらの技術を持ったうえ、さらに現場での経験の豊富な人材にある、ということになる。業務システムを作ったことがあります、程度のエンジニアとかWebをやったことがあります、という程度のエンジニアでは、持っている分野が狭くて、全くものの役に立たないのだが、そんなこととは全く知らず、またそういうエンジニアがどこにいるのか、ということもわからずにIoTを叫んでも、正直なところ、プロジェクトの成否は全く藪の中だ。

コンピュータが出てきたのはおおよそ50年ほど前だが、特にこの20年くらいは、大学や職業訓練校の教育では、「ソフトウエア」「ハードウエア」「ネットワーク」「セキュリティ」などなど、さまざまな分野で専門的なものを教育してきたが、できあがった学生はそれぞれの専門にはなりえても、総合的にシステムを考えられる人材はほとんど育たなかった。ましてやこれに「お金」というコストの問題がかかわると、それを考えられる人は、さらに少なくなる。加えて実際の現場では、たとえば無線LANを使うにしても、ノイズの問題などを考える必要うがあったり、防水の筐体はそうするのか?など、いろいろな現場なりの問題が多々ある。これらのすべてを経験している人材はさらに少なくなる。日本ではおそらく、まともなIoT機器を一人で作れる人間もチームで作れる人間も、50人いるかいないか、という程度のものだろう。

世界的にはIoTの時代がやってきたことに間違いはない。しかし、日本ではそういう人材は非常に少ない。「まともなIoTシステムの作り手」は非常に少なく、かつ貴重だ。Aさんのやっている開発をBさんがすぐに代われる、というものではない。

これから、日本のITはどうなっていくのか?実は私はこのことをすごく憂えている。