「Lチカ」は「趣味の電子工作」。プロのIoTに向かって進め。

【Lチカは楽しい】
「電子工作」の最初の関門は「Lチカ」ですな。プログラムでLEDを光らせたり消したりするわけですよ。でもね、「あ、LEDを自由に光らせたり消したりできるようになった」ってのは、アマチュア。プロは「LEDが壊れていたり、途中の通信回線が切れているときはどうするの?」まで考える。アマチュアは「光って楽しい」で終わる。趣味なら、それで十分。

【無意識のフィードバックと意識したフィードバック】
「Lチカ」は、目の前のコンピュータでプログラムを作り、簡単な電子回路を組んで、LEDの制御をする。でも、それが自分の意図した通りに光っているかどうかは、目の前にLEDがあるから、目で確認して「あ、光った」とかなるわけですよ。つまり、普通の「Lチカ」は、

  1. 光らせる。
  2. 実際に光ったかどうかを人間が目の前で確認する。

という、「2.」の「フィードバック」が働いている。このフィードバックが大事なんです。だって、IoTですからね。IoTではインターネットを通して、世界中の「なにか」が制御できないといけない。

東京でプログラムを作ったら、ブラジルでLEDが光らないといけない。であれば、「本当に光ったのか?」ってのは実に重要なこと。「本当に東京で制御した通りに、ブラジルにあるLEDが光ったかどうか、確かめる」必要があるよね。これ、例えば工場の工作機械のON/OFFだったら、当然、LEDどころじゃない問題なんだよ。工作機械であれば、制御する人の目の届かないところに工作機械があって、もしもそれを現場の人が工作機械を修理中だとして、それを突然見えないところろからONしたら、人が死ぬかもしれないよね。どうするの?そこまで考えるのがプロの仕事。

【プロのIoTはいやでも複雑になる。命がかかっているから】
LEDであれば、前記の「1.」を行った結果を調べる「2.」をどうやって地球の裏側から実現するか?ってことがとても重要なんです。あと、実際にOFFだったものをONして良いかどうか?っていう先方の制御されるほうの状況も知る必要がある。東京では常時電気が来ていて当たり前だけれども、ブラジルでは停電しているかもしれない。

「なに難しいこと言ってんだ」と思うのはアマチュア。プロはそれを考えてLEDを光らせる、ということだけでも、様々なやり方を考えておく。プロは「制御」とその結果の検証の「フィードバック」を常に意識して考える癖がついてるんだよ。

「Lチカ」やったからって、それが直接仕事になるわけじゃない。仕事というのは、もっと厳しく結果を問われるもの。だから、「電子工作」から「IoT」までの距離は、実はすごく遠い。その道を行くなら、こういうことを意識してこの道をたどって欲しいなぁ、と、そう思うわけです。