「あぁ仮想通貨」、「されど仮想通貨」。

仮想通貨のリスクはある。おそらく、国家通貨よりリスクは大きい。国家通貨はその価値を国家が保証するが仮想通貨はそれがない、という根本的な違いがあるからだが、あくまでそれは現時点での国の政府の力が強い「先進国」での話。そのため、仮想通貨は現在の先進国の国家通貨に比べて、だが、「絶対の信頼」を得ることはできないのが運命だ。加えて、今回のコインチェック社のように、ハッキングなどのセキュリティリスク、その他、さまざまなリスクにさらされている。だから、仮想通貨がだめだ、というのではなく、現在の時点では「国家通貨」と「仮想通貨」のバランスを見て、保有する必要がある時代、ということだろう。

実際、出版も紙の出版から電子出版へ移行しつつあるし、通貨もいずれ国家通貨は信用されない時代が来るのは、大変に個人的には残念ではあるが、しょうがないことだろう。であれば、その移行期の始まりである現在は、こういうトラブルにも会うことはしょうがないところもある。

世界的に経済が縮小し、「無駄」が許されない、という流れがあるのだ。その無駄、言い換えれば「インフレ利潤」はもうない。

出版も人手がかけられず、おカネがおカネを産む仕組みもどんどん縮小していく。オンラインでモノを買うことによって、実店舗は「無駄なもの」と切り捨てられていく。その中で、いかに快適な生活を送るか?が、これからの時代に問われている。そういう流れの1つが、「仮想通貨」である。である以上、過渡期はあれど仮想通貨に通貨は移行していくだろう。

であれば、この「移行期」にいかに自分の財産を守って生きていくか?ということこそが大切なのだ。具体的には、「国家通貨」と「仮想通貨」の割合を、世の中の動き、リスクをにらみつつ、変えていく必要がある、ということだ。

コインチェック社は、要するにその規模から言っても、日本の仮想通貨文化の大きな流れを作ろうとしたことに違いはない。それを運営する人たちが怪しい人だ、という噂もあるが、そういうこととは全く別に、誰かがやろうとしたことをやったのであって、それだけ、とも言える。好意的に言えば、だけど、好意的でなくても、この流れには誰かが乗ったのだ。

いずれにしても、インターネットはますますインフラとしての重要度を増し、「止められない」ものとなったことは、もう改めてここに書くこともないだろう。

 


ビットコイン・仮想通貨はこれから始まる

人間の社会はネットがこのように普及するまでは基本的に「地域」が「社会」だった。人と人とをつなぐ手段が「近隣にその人どうしがいること」でしか実現できなかったからだ。しかしネットの普及によって、人と人のつながりを物理的な地域に限らなくても良くなった。 より具体的に言うと、地域をまたぐ意思疎通の行動にたいしたコストをかけなくて良くなった。そして、社会は人と人のつながりでできているから、「社会」という固まった人の集まりの範囲がネットで「地域」を超えた。そして、「固まった社会」は共通の価値を必要とする。それがお金だ。だから、社会が地域を超えると、お金も地域を超える必要が出てくる。

BitCoinなどの仮想通貨は、こういった背景から出てきた。だから、これはネットを得た人類が向かう方向として「必然」である。様々な仮想通貨がこれからも生まれるだろうが、なくなることはない。 なくなるとしたら、ネットそのものがなくなるときだろう。

BitCoinについてはいろいろな人がいろいろなことを言っているから、私も私見を書こう。なお、私はBitCoinのウォレットをつい最近取得したが、使っていない。ただ、ウォッチをしている。で、仮想通貨のこれからだが、結論は、といえば、今後は紆余曲折を経てBitCoinはなんとかなるだろうが、当たり前のところに落ち着くだろう、ということだ。

様々なニュース、情報ソースからわかることは、以下のことだ。

  1. BitCoin自身の仕組みに「問題」は現状では無いこと。
  2. 今回の問題は「Mt.Goxの問題」が発端となっていること。

Mt.Goxの破たんはBitCoin自身にも大きな影響を与えていることは紛れもない事実だが、BitCoin自身のシステムには落ち度はない。しかしながら、むしろBitCoinにとってこれは良い経験だった、という「前向き」な立場に立った場合、今後Mt.Goxの轍を踏まないためには、以下の条件が必要になる。

  1. 「取引所の信頼」をいかにして担保するかという明確な仕組みの確立
  2. 「クライシス」の回避のための「技術」の開発と開発体制の維持

基本的には「1.」であり、その中に包含される最大の担保要因が「2」である。

そこで、新提案が必要になる。「技術開発の継続」「クライシスに対する迅速な対応」が必要である以上、技術開発と運営の責任機関がどうしても必要になる。通常の通貨の場合はこれは各国の政府となる。しかし、国の政府に頼れないBitCoinの場合は、「システム=しくみ」でこれを解決する他はない。

私の新しい提案は、

さらなるBitCoin取引税の徴収 

である。現在でも技術の中心はあるが、次は制度を整えなければならない。このBitCoin税の増税によって得たBitCoinで「BitCoin技術センター」を運営(バーチャルで良い。建物も要らない)し、きちんと報酬と責任を伴っていることが誰にも明確な「機関」を作り、その運営を行う。同時にBitCoinの資金プールをここに行い、BitCoinの要である「技術」の担保と同時に、今回のMt.Goxのような破綻の場合に、その破たん処理が公的にできるようにする。いわば、BitCoinの世界銀行+技術センターを作る。また、同センターが取引所の信頼性に関する認定を、新しく作った公開された基準に則って行う。また、BitCoin取引税はBitCoinの取引の時に自動的に徴収されるのではなく、公認された取引所でその取引所の扱い高によって行われるようにし、「税金」は公認取引所からセンターに対してされる、などの仕組みが必要だろう。

こうやってくると、だんだんとBitCoinがリアルな世界に近くなっていくし、やがてバーチャルなネット上にBitCoin帝国ができるかもしれない。今はまだBitCoinが麻薬の取引のような「水面下」で行われている「闇取引」みたいになっているが、人々がBitCoinに信頼を見出す時代を作るには、どうしても、こういうものが必要になる。のではないか。