モバイル充電器は何を選べばいいか。

【モバイル充電器はどれがいいか?】
家電量販店にも、秋葉原にも、最近は電池を内蔵した「モバイル充電器(モバイルバッテリー)」をたくさん売っている。あまりに種類があるので、どれを買ったらいいか迷う。秋葉原では、かなり大容量のものでも、なんと千円くらいで手に入るものもある。

一方で、電池を使ったこういう製品はスマホなどの報道でもよく見るが「爆発した」などの事故のニュースもよく聞くようになった。こういうニュースを見ると、「ほしいけど怖い。なにを選んだらいいかわからない」ということが多いだろう。

モバイル充電器は、タブレットを充電したり、スマートフォンを充電したりするものがほとんどだが、中にはノートPCを充電するものもある。しかし、多く使うのはスマートフォンかタブレット用と思うので、今回は対象をスマホとタブレットのみにする。

【USB出力は2個以上がいい】
モバイル充電器を選ぶとき、まず気にしなければならないのは、「USB出力個数」である。1個であれば、1個しか同時に充電できないが、2つあれば、スマホとタブレット二台持ち、なんてときに重宝する。私の場合は、スマホとPC、そして、PCにつなげる「Wi-Fiルーター」を普段持っているので、「スマホ用」と「Wi-Fiルーター用」の2個のUSB出力を持っているものを使っている。モバイル充電器は、USBの出力を1個、2個、3個持っているものがあるので、自分の使い方に応じて、選ぶと良い。が、なにか違ったシチュエーション(友人などのスマホも一緒に充電する、など突発的なこと)も考えれば、「USBの出力は2個以上」のものを選んでおくと良いだろう。

【容量はどのくらいがいいか?】
次に見るところはモバイル充電器の容量である。現時点では、小さめのもので4000mAh前後(あるいはそれ以下)、大きなもので10000mAhくらい、そしてほんの僅かだが20000mAhを超えるものもある。一般的に言って、10000mAh前後のものを選ぶと、たとえば、iPhoneSEなどの小さいものだと3回くらい充電できる。タブレットだと、おそらく1回充電できるくらいだろう。当然だが、容量が大きいものは大きいほどいいとは思うが、充電時間もかかるし、なによりも容量が大きいと「重い」。1000mAhのもので、だいたい400gくらいはする。かといって、小さな200g未満のものでは、容量は3000mAhなど小さくて、スマホを1回充電して終わり、ということになる。もっとも、最近のスマホやタブレットは少電力化が進んでおり、使い方にもよるが、ふつうの使い方ではだいたい1日は電池が持つように設計されているから、モバイル充電器はそんなに容量がなくてもいいのかも知れない。あと、通勤帰りにいつもスマホの電池が切れてしまうから、家に帰るまでの1時間持てばいい、というのであれば、3000mAh程度の容量のものでもいいだろうし、いつも外回りの仕事でなかなか充電する機会がない、ということであれば、10000mAh以上のものを選んでおくなど、自分の使い方によって、このあたりは決めると良い。通常は10000mAh前後のものを買っておけば満足することだろう。

【充電にかかる時間も考えよう】
ということで、自分の使い方にあったモバイル充電器を購入するとき、もう1つ気になるのは、充電にかかる時間だ。これは店員さんなどに聞いてみよう。寝ているあいだにフルに充電してほしい、とふつうは考えるだろうが、睡眠時間が4時間という人もいれば、10時間寝る人もいる。であれば、自分の睡眠時間内で充電できるものでないと、使えないよ、ってこともあるだろう。当然だが、容量が大きいものは充電時間が長く、小さなものは充電時間が短い。こういうことはあまり表に出ていないことも多いので、事前にメーカーのサイトなどでスペックを調べてから買いに行くのが良いだろう。

【爆発しないのか?】
結論から言うと、爆発は余り心配しなくていい。モバイル充電器の爆発があるとニュースになったりするが、非常に稀だ。爆発などの事故は、むしろ使い方が悪いときに起こりやすい。モバイル充電器の中身は「充電式電池」である。これは本質的にスマホの中に入っている電池と同じものだ。だから、毎日充放電していると、寿命はだいたい2年くらい。2年で買い替えすべきで、それでも使っていると、爆発もしやすくなる。また、極端に暑いところ、例えば35度以上になるところや、極端に寒いところ、だいたいマイナス5度以下のところでは使わないほうがいい。iPhoneだって、全ての機種の動作保証は35度である。あと、コンクリートなどの床に落とすなども、危ないことが多い。電池そのものは大丈夫でも、付属の充電・放電をする電気回路が壊れたりする。それが壊れると、爆発の危険性が増す。当然だが、水濡れははっきり「厳禁」であることは言うまでもない。風呂の水に落としたり、池に落とすと、完全に万事休すで、通常は電池がダメになるので、もしも池に落としたとか海水に漬けてしまった場合は、すぐに捨てて、新しい物を買うことだ。

ということで、モバイル充電器は基本的に日本で売っているものであれば、ほとんど、どのメーカーのものでも問題はない。しかし、使い方を誤ると、火事になったりするので、充分に気をつけよう。また、買ってから毎日使うと、だいたい寿命は2年が限度だ。2年たつと、一生懸命充電しても満充電にならず、充電するときの電力の総容量が減る。これはスマートフォンなどに付属や内蔵の電池と同じだ。だから、買い替えは必ず2年前後で起きる。どうせ買い換えるのであれば、安いものを買おう。

 


IoTの機器を実際に作って見ると

IoTの機器を実際に作ってみると、前に書いたフィードバック系が必ず必要、という話も重要なのだが、実は機能よりも「ケース」が大事だったりすることはかなり多い。一番多いのは、見た目をきれいにすること。これは商品としてかなり重要なことだ。そして、防水や防塵の仕組み。電源を外から取るタイプであれば、電源ケーブルを防水のままどうやって内部に入れるか?などの問題もある。さらに、防水、防塵の他、その機器の使用温度もある。真夏の日照りの中で、木陰もないところでは、温度が80度に行く、なんてのはけっこうあって、ケースも膨張する。その時隙間ができないようになっているか?なども重要だ。工場の中で使うとか自動車の中で使う、ということになれば、振動なども十分考慮する必要がある。長時間振動にさらされると、ネジが緩んだりするのだ。

アマチュアでやっているときは、こういうことは自分の都合で自分がなんとかすれば良かったが、お客様のいる「仕事」ではそうはいかない。実際にスペック通りのものができたとして、本当にお客様がほしい、その環境で大丈夫か?というとは十分に考慮されなければならないし、納品前には、スペック以上の過酷な環境条件を作って、実際に動かして見ることが必要になる。

さらに、機器そのものはスペック通りのものができたとしても、今度は「保守」という問題もある。納入したその機器が壊れたとき、24時間稼働ですぐに取り替える必要があるのか?それとも、数時間後でも構わないという機器なのか?保守の人員の「教育」も考えなければならないし、保守に払われるお金はどのくらいなのか?ということも客先と交渉する必要がある。

実際、そのIoT機器の機能を作るだけで満足できないから、どうしてもケースなども作る必要がある。ケースを作るのは、図面が必要になる。その図面を誰が書くのか?など、かなり多くの「やらなければならないこと」が山積する。それがプロのIoT機器を作る仕事なのだ。

私がやっているセミナーでは、こういったプロの技、というものも多くご紹介しているが、こればっかりは場数を踏む、「経験」がやはり必要になる。

IoTとはアマチュアの「電子工作」のことではない、というのはこういうことだ。

 


猛暑の中ではiPhoneは使ってはいけない?

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The Enoshima Sunset

東京は猛暑だ。今日の昼間、新橋駅のところの街頭の温度計は39度C。人間の体温より高く、人によっては、命の危険さえある気温だ。

ところで、この猛暑の中でスマートフォンは大丈夫なのか?まずは各社のスペックを見てみよう。日本で一番売れているスマートフォン、AppleのiPhoneの最新型である「iPhone SE」のスペックを見ると、「動作時環境温度:0°〜35°C 保管時(非動作時)温度:-20°〜45°C」と出ている。つまり、iPhoneSEは39度という外気温の中では、動作は保証されていない。壊れても保証外です、ということだ。

反対に、いま日本で売られている一般向けのスマートフォンで一番耐環境性に優れていると思われる「KYOCERA」の「TORQUE」を見てみよう。こちらは「耐環境性」をしっかりうたっているだけあって、非常に慎重な書き方になっている。スペックはこちらのページにある。この能書きによれば、本機は「MIL-STD-810G Method 516.7:Shock-Procedure IV」に準拠している、とあり、その表の下に、その説明が書いてある。温度の部分を引用すると「High Temperature(高温動作/高温保管)動作環境:50℃で連続3時間、保管環境:60℃で連続4時間の高温耐久試験、Low Temperature(低温動作/低温保管)動作環境:-21℃で連続3時間、保管環境:-30℃で連続4時間の低温耐久試験、」と書いてあり、最後に「本製品の有する性能は試験環境下での確認であり、実際の使用時全ての状況での動作を保証するものではありません。また、無破損・無故障を保証するものではありません。」とある。つまり「保証はしないが、50度Cで連続3時間は大丈夫だったよ」ということである。

つまり結論から言えば、外気温39度Cという環境下では、AppleのiPhoneは動作保証されていないが、KYOCERAのTORQUEは「3時間以上は動くと思うよ」ということになる。

スマートフォンだけでなく、タブレット、PCなども、だいたい動作保証をしている周囲の気温は35度Cまで、というものが多いようだ。ただ、最高保存温度以下ではあるから、電源を切って置いておくぶんには、保証される、ということになる。

私達のみならず、メーカーでも「最高動作保証温度」は、あまり重要視されていないが、最近の東京の35度をらくらく超える猛暑下では、そろそろちゃんと温度のことを考えなければならない。