電子書籍と紙の書籍・メリットとデメリット

電子書籍と紙の書籍について、あらためて書いておこう。電子書籍には以下のメリットがある。

  1. 書籍そのものを低価格にできる。(紙の本では数千円の本が数百円にできる)
  2. 脱稿から出版までの時間が短い。(現在のAmazonKDPでは約1日以内だった)
  3. 脱稿から出版までにかかるコストが低い(現在のAmazonKDPではゼロ)
  4. 著者印税率を高くできる。
  5. 少ページ数での低価格出版ができる。(通常の紙の本では200ページ以上が基準だが、現在のAmazonKDPでは数十ページからでOK)
  6. ネットの検索で多くひっかかり、衆目に素早くリーチする。
  7. 発行部数を気にしないで出版まで持っていける。
  8. 出版後に、非常に低コストで修正も可
  9. 書店での在庫切れや、地域によって本がすぐに手が入らない、ということがない。

紙の書籍のメリットは以下。

  1. それまでの社会が培ってきた「権威」がある。
  2. 読者の「モノを持つ」という「所有欲」を満たす。
  3. 作成の過程が多くの人の共同作業になるので、組織のまとまりができる。

電子書籍というものができた今、紙の書籍のメリットは電子書籍のデメリットを反対に読めばよく、紙の書籍のデメリットは、電子書籍のメリットを反対に読めば良い。だから、あえて、それぞれのデメリットをここには書かない。

どんな分野でもそうだが、今は古い時代と新しい時代の中間的なところにいて、それぞれの勢力がそれぞれの存亡を賭けて戦っている。しかし、時間は流れる。だから、新しいもののメリットが大きく、数もあるとなれば、新しいものに、みな流れは切り替わっていく。出版という事業は「出版社に頼るな、自分でやれ」という時代に、急激になりつつある。

私も自著を含めて、旧時代の「紙の出版」がすごく好きだ。だから、それがなくなることには、忸怩たる思いがどうしてもある。しかし、その変化は始まったのだ。「出版事業」は「出版システム」に置き換わる。これは、書籍という分野だけで起きていることではない。「出版」に、本を出す側の人間関係は必要なくなってしまったのだ。