「そんなのは現場の責任だ」という経営者はこうなるのか?

JR西日本で「天皇」とさえ呼ばれた井出氏が、東洋経済でこのように書かれている

ところで、ぼくはあのJR西日本の福知山線の事故のとき、その乗客の一人として命を落としていたかも知れなかった。偶然の居眠りがぼくを救った。

飛行機事故の事例を集め、事故の事後解析の様子も含めて映像化して放送しているナショナルジオグラフィックの「メーデー」という番組をときどき見る。飛行機は非常に巨大で複雑なもので、そのごく一部にちょっとした破綻が生じると、飛行機という、多くの人を載せて空を飛ぶ巨大システム全体が墜落などの巨大事故に見舞われる。管制塔のシステムなどや滑走路の整備など、飛行機を動かす外部のシステムも重要なシステムの一部だ。当然、ソフトウエアもそれに含まれる。

わたしたちの現代社会は、ある物事一つが周辺のものと密接かつ多岐に渡ってつながり、なんとか成り立っている。だから単純に物事を分かったつもりになるのは、危険極まりない。明晰な頭脳と複雑なものに対する挑戦こそが、現代社会における「技術」の真髄である。複雑さを軽視するのはそれが見える頭脳が無いからである。その頭脳のない人間はリーダーとして失格なのだ。それが現代という時代である。