訪日外国人数を見てみる

日本政府観光局が2018年5月17日に発表した、1-4月の訪日外国人の数は、1000万人を僅かに超え、過去最高となった。実際の数字がここに出ているので、見てみると、主要な国家・地域からはこんな感じだ。

  1. 中国+香港(統計は香港と中国がわけられているので、ここでは合計している)
    334万人(33%)
  2. 韓国
    277万人(28%)
  3. 台湾
    160万人(16%)
  4. 米国
    42万人(4%)

中国+香港+韓国で、訪日客の全体の61%。台湾も加えると、77%。日本に来る外国人客は、中国と韓国が圧倒的に多い、というのがよくわかる。

 


 

エンターテインメントとIT

先日、きゃりーぱみゅぱみゅが「ARを使った舞台」をやった、と話題になった。リアルタイムで、きゃりーの動きをスケルトンで大画面に投影する、というものもあって、なかなか好評を得た、とのことだ。「AR(仮想現実)」の技術は、やっと最近ステージで使われるようになったが、実際には、2006年くらいから研究はされていたものだ。一方、レーザーを使ったホログラムの技術は、これまた歴史はそれなりに古いが、これもライブのステージで使われるようになって話題となったのは、2013年の韓国のPSYのホログラムのステージがあったからだ。2013年の時点で、これだけ「見せる」ハイテクを使ったステージはなかなか世界的にも珍しかった。いずれも、近年のPCの高速化・大容量化などの恩恵があってこそのエンターティンメントだ。

きゃりーのものも、PSYのものも、ライブだが、やはりなかなかのものになっていることがわかる。見る側からすれば、どうもPSYの4年前のものに比べて、きゃりーのほうは少し見劣りがする、という感じが個人的な感想なのではあるが、これはテクノロジーというよりも「作り」の問題として、お金のかかり方もかなり違う感じがある。2013年から2015年、私が韓国の大学で教授をしていたときには、韓国で本場ブロードウェイのCATSも来ていて、まさか韓国で本場のCATSを見るとは思わなかったが、しっかり見てきた。

要するに、韓国の景気は「悪くなった」と言われていたものの、実は日本の現状から比べると、はるかに良かった。隣に中国という巨大な市場があって、その市場との交易が大きな経済の動きを作っていたからだ。今は韓国ではTHAADの問題などで、中国との交易がうまくいっていない、と言われてはいるものの、いぜんとして、韓国の工場で作られた材料などの中国需要は減っていないどころか、増えているところもある。要するに、民間の経済と政治は別なのだ。

ここしばらくの韓国は日本のかつてのバブル経済みたいな感じだ。スローダウンは始まっているが、それでもまだ現地に行くと日本よりも良い感じがする。

そういう事情もあってか、韓国のエンターティンメントは、実はかなりすごい。映画のアクションなどは、米国からわざわざ買いに来るバイヤーもいるくらいだ。ただし、ストーリー作りなどは苦手らしく、ストーリー作りは日本から教えに行っている方もいるとのことだ。

韓国のエンターティンメントというと、「LEDダンス」も有名だ。このダンスも実際に3年前に見たが、ライブではかなりの迫力だ。このリンクのXperiaのCMで使われているのは覚えている方も多いだろう。これは韓国のグループのものだ。LEDダンスは、踊り手の身体につけたLEDの制御を、無線を使ってコンソールで行うとのこと。と、調べたら、Xperiaのものは、日本のグループのものらしい。ちょうど、韓国と日本では同じ頃に始めたみたいですね。

いまどきの韓国のエンターティンメントは、日本に比べて、お金がかかっている感じがする。

 


日本のコンビニは世界最高かもしれない

 

ついこの前まで韓国で2年間を大学教授として過ごしたが、そのときのご飯はけっこう自炊をした。どうしても疲れて自炊の気力がない、というときは、近くの飲食店に行くか、コンビニである。日本のコンビニは毎日のように新しいものが置いてあり、食べ物のバリエーションも多く、質も非常に高い。サンドイッチなどは日本のコンビニで買うとしっとり感がしっかりあって、美味しいが、韓国のコンビニや台湾などのコンビニでは、日系のコンビニではないチェーンなどは、パンがかさかさになっていたりして、あまり美味しくない、と感じる。おにぎりについては、日本も韓国もあまり変わらないが、とにかく種類は日本のほうがあるし、種類の入れ替わりも多く楽しめる。とはいうものの、炊いたごはん(Steamed Rice)を食べるのは世界中で日本と韓国だけだから、おにぎりはどちらも似たようなものだ。

韓国のコンビニは一年中ほぼ同じものが同じ場所に置いてある。だから、韓国でコンビニに行く前に、頭の中で「あの棚でこれを買って、こっちの棚でこれを買って、合計でこのくらいの値段だな」というのが、店に入る前からわかってしまう。それが良いことか悪いことかってのはもちろんどちらとも言えないわけだが、日本のコンビニには「遊びに行く」「珍しいものがある」「なんだかワクワク楽しい」という感覚があるが、韓国のコンビニではそういう感覚はない。

サンドイッチとかおにぎりは日本のコンビニのように置いてあって、ツナのサンドイッチやおにぎりがあるなど、品揃えは日本のコンビニに似ている。当然、弁当なんかもあるのだが、正直なところ、質は日本のコンビニのほうが高い。韓国にいたときは毎月日本に戻っていたわけだが、戻るたびに、近くのコンビニで「小さな感動」を味わうために店に入り、秋葉原にも通って「日本の匂い」を楽しんだものだ。

一方で、韓国のコンビニは個人商店がフランチャイズに入ってやっていることが多いわけだが(これは日本と同じだが)、毎朝行くとそこのレジのおじさんと懇意になる。そして、チョコレートを買うと、別のチョコレートをおまけにつけてくれたりする。日本のコンビニには優れたシステムがあるが、韓国のコンビニには「人情」がまだある。韓国の大手のコンビニチェーンに行くと、毎月レジの人が変わるのだが、いつだったかのレジのお兄さんは「日本人ですか?」と日本語で話しかけてくれて、「私も日本にいました!」と、親しげに話をしてくれる。おそらく、日本にいたときにコンビニのレジなどをバイトでやっていたのだろう、帰り際に大きな声の日本語で「ありがとうございましたっ!またのご来店をお待ちしておりますっ!」と言われたときには、調子が狂って、お店の出口にある数段の階段を踏み外しそうになった。

コンビニエンスストアは、米国発祥だが、日本で大いなる進化を遂げたことは確かだ。しかし、その日本のコンビニを追いかけた韓国、中国、台湾などのコンビニは、他の人の話を聞くのと、自分の体験から、現状は「まだまだ」という感じが、どうしてもする。

 



「廃墟の遊園地」が観光地に

さっき聞いたんだが、ソウルの近くに、「廃墟になった遊園地」をそのまま観光地にしているところがある。とのこと。営業を終了した廃墟なのに、入るのに入場料が必要で、もちろん遊具は動いていないものの、軽食や飲み物が買えるところはある、という。ここでスマホで「自撮り」していたり、モデルさんを撮影したり、ということもあるそうで、最近の若者の人気スポットになっているとのこと。
「転んでもタダでは起きない」感を感じなくはないが、気分としては、もっと気が抜けている感じがある。
私も釜山で、廃線になった海沿いの鉄道の線路や駅がそのまま残してある「ハイキングコース」を歩いたことがある。こちらは、日本の統治時代にできた鉄道で、海沿いの風光明媚な線路。つい数年前に廃線になって、鉄道は別ルートを通るようになったのだが、元の線路は線路も枕木も駅のプラットフォーム、駅舎もなにもかもそのまま残されたまま、電車だけが走っていない状態だ。これは「鉄ちゃん」にはこたえられない環境ではないかと思う。
しかし、日本ではこういうのは見ないなぁ。


韓国の中華料理・日本料理・ラーメン・とんかつ

韓国の大学教授として釜山の近くにいたとき「韓国の中華料理」を何度か食べた。日本のように「その土地のアジに変わった中華料理」が多いのは、日本と事情が全く同じだ。

けっこう韓国の人に人気があるのは、「ジャージャー麺」。ほとんど日本と同じだが、その黒いひき肉の入ったソースが独特な感じだ。けっこう韓国の人には人気があって、韓国では中華料理屋というと、必ずあるメニューだ。

チャーハンは、ほとんどキムチチャーハンが普通。上に目玉焼きが載っている、なんてのもある。

酢豚は、豚肉の唐揚げの上に、トロッとした透明なソースがかかるのだが、このソースが「甘い」。日本人が食べると「甘すぎる」。甘い酢豚を食べたのははじめてだった。

中華料理屋に行くとなぜか「ちゃんぽん」がある。しかも、コチュジャン入りの赤いスープのちゃんぽんである。「ちゃんぽんは中華料理じゃなくて日本の料理なんだが。。。」と言って、その由来を話すと、みんな「知らなかったー」と、驚く。

ラーメンは中華というよりも、日本の食べ物として韓国でも認知されているようだ。学生に「ラーメン食べに行きましょう!」といって、連れられていったラーメン屋には、大きな日本地図があって、「札幌の味噌ラーメン」「九州の豚骨ラーメン」みたいに、各地のラーメンがそのお店だけで選んで食べられる、という趣向になっている。たしかに、こういうのは日本では見ない。しかし、出てきたラーメンを見ると、なんだか、麺も具も少なく、スープの中になにやらゴニョゴニョある、という感じなのが出てくる。日本のラーメンとはかなり違う。これは、韓国ではラーメンは「スープ」が主体であって、その中の「麺」「具」が主体ではない、という理由による。

日本料理で驚いたのは釜山の繁華街にあった「我孫子カレー」である。なにが我孫子なんだか、私にはわからないが、とにかく日本から来たらしい、という匂いを強烈に感じさせる。しかし、我孫子ですよ。どうして我孫子?なんだが、とにかくカツカレーっぽく、とんかつが載っていたり、やたら豪華で様々な具が載っていて、賑やか。これを眺めつつ、食べるのを楽しむのだ。しかし、なぜ我孫子?疑問は尽きない。なお、味は日本人が食べても普通に美味しいが、量があるので、気をつけて食べたほうがいい。地元の人は、休みの日などに、恋人とか夫婦でやってきて、こういうお店で1時間以上粘って、ゆっくり食べてお腹を一杯にするのだ。しかし、それにしても「我孫子」である。よくわからん。あまり考え過ぎないほうがいいかもしれない。しかし、それにしても我孫子である。←(まだこだわってる)

韓国で食べる日本の「とんかつ」は普通に「とんかつ」だが、衣が多く、肉がけっこう薄いのが多い。が、ちゃんとしたとんかつ屋もあって、そういうところに行くと、日本と同じ肉厚のとんかつが食べられる。そういうところのとんかつは、全く日本で食べるとんかつそのものだ。

ところで、最近の韓国の若い人は、韓国伝統のコチュジャンを使った料理とかキムチをあまり食べない。若い人にはあまり韓国の伝統食は人気がない。にんにくの臭いが嫌い、という人もたくさんいて、大学の昼休みが終わった後のトイレでは、学生がコチュジャンの赤い色やにんにくの臭いを取ろうと、必死になって歯磨きを、これでもか、としていて、行列になってトイレが満員になっている。

韓国だからキムチ、というのは、既に韓国の若い人には通用しない常識になった。若い人には嫌がられるのだ。

写真は「東洋一」と言われる規模の「東釜山ロッテモール(ショッピングモール)」だが、この片隅に「釜山の地元の食事を出すフードコート」がある。つまり、それくらい、韓国の人の食生活は変わってきていて、韓国の伝統食は、わざわざそれが食べられる場所を作っておかないと、なくなってしまうほどになったのだ。

しかし、コンビニなどで買う食べ物や飲み物は甘いものが多いので、要注意だ。まず、トマトジュースには必ず砂糖が入っていて甘い。スナック菓子も甘いものが多いので、注意して買う必要がある。韓国の、特に若い世代は、甘いものが大好きなのである。



韓国はサイバー攻撃に対処せよ、って。

この朝鮮日報(日本語版)ニュースによれば、米国の元軍人が「サイバー攻撃にもっと危機感を持て」って言っているらしい

たしかに、その朝鮮日報の記事を見ても、「北朝鮮関係」の記事は、私達日本人が日本で見る北朝鮮の記事よりも、さらに少ないことがわかる。朝鮮日報日本語版の記事の昨日の記事は9件。そのうち、北朝鮮関係の記事は3件。そのうち、1件は「北朝鮮報道で日本から観光客が来なくて困る」という記事だったりする。日本の報道に比べ、韓国内ではいかに北朝鮮情勢についての危機感がないかがわかる。

そうは言っても、韓国の人たちの今の一番の関心は、自分たちの生活のことであって、戦争はそういう自分たちの生活に多大な影響を与えはするであろうことではあるものの、来てみなければわからない、というようなものだし、来るときは突然来るから、心配してもしょうがない、というものだったりするわけですね。

さらに、世界的な流れを見ても、既に戦争が主要な関心ではない時代にはいったし、なによりも「米国の元軍人」の言う言葉でさえ「サイバー攻撃に注意」であって、「核攻撃に注意」ではない、ってところがなんとも「元軍人」としては、隔靴掻痒な雰囲気がしないでもない。実際、核攻撃などの大規模な戦闘行為はその後始末に多大なお金がかかって、戦勝国といえども経済的に持たない、という事情もあるわけで、そうそう簡単に核攻撃ができるわけでもない、ってのが現代という時代でね。「世界の警察」米軍も縮小中だしね。要するに世界的にカネがない。だから、巨大な破壊行為はしにくいんですよね。

前述のニュースでは出ていないんだが、2014年には韓国全土で北朝鮮からと思われるサイバー攻撃で、韓国中の公共機関や大企業などのPCのブートセクタが書き換えられ、PCに電源を入れても動かない、ということがあったのは記憶に新しい。それでも、そのときの大混乱はいっときのことであって、3日もすると忘れられた、ということがあった。このときのことを考えれば、「大規模なサイバー攻撃」なんてその程度のもの、というくらいの危機感しか起きないわけですよね。

いまだに韓国の新幹線KTXの中のディスプレイのPCはWindowsXPだし(ついでに言うとしょっちゅうリブートしていてあの懐かしいスタート画面が。。。。)、まぁ、なんとかなるんでないかい?という、そういう雰囲気が韓国の国内では漂っているわけです。

昨日の朝鮮日報の記事で気になったのは、新聞記者どうし暴行死の記事

明らかに、日本の報道とはまるで違う北朝鮮関係の報道のテンションの低さ。韓国もまた、平和であってほしいです。

 


「北朝鮮」とはどんなところか?

このところ、米朝関係が非常に緊張している、という報道がある。しかし、その北朝鮮の目の前にある韓国の報道では、日本のような「煽る」報道はほとんどない。むしろ、差し迫った大統領選挙などの話題が大きく、北朝鮮というよりも中国を相手にしたTHAADの報道が多く、日本の報道のような北朝鮮に対する緊張感はあまりない。ないわけではないんだが、扱いは小さい。

この現状にあって、どこで流されたデマなのか、米軍の世界各地に散らばっている空母が朝鮮半島を目指している、という報道がされたが、実際にはかなりバラバラであって、日本のニュースでは伝えられるほどの緊張はないようだ、というように日本の報道も落ち着いて来ている。

昨日の韓国・朝鮮日報の日本語記事でも、緊張感を伝える日本の報道とは違う報道がされている。まるで日本の報道の状況をからかっているようだ。

ところで、北朝鮮という場所は、非常に面白いところだ。まず、南に米韓FTAを交わしている、資本主義の国「韓国」がある。北は13億人の市場を擁する中国、それに並んで、これも大国・ロシアと国境を接している。さらに、地下資源が豊富なうえ、これまで経済発展をしてこなかった地域であるため、人件費が安い。仮に北朝鮮の通行が自由化されると、中国やロシアと韓国は陸路でつながり、港を通さずに貿易が可能になる。経済戦略的にいえば、現在の北朝鮮という地域を、韓国側が取得するか?それとも、中国側が取得するか?で、世界の勢力地図が大きく変わる、とさえ言える。

ということは、現在の朝鮮半島情勢というのは、朝鮮半島の北側にある「おいしい地域」の奪い合いがその裏側に隠れているのではないか?ということだ。

北朝鮮の人口は現在2500万人。つまり台湾の人口を少し上回る。韓国の人口の約半分。北朝鮮と国交のある国は166カ国。トップは中国だが、それ以外にも、ロシア、ドイツ、英国とも国交がある。国交の無い国は、26か国。世界中から嫌われて孤立している国ではない、ということがわかる。

つまり、冷静に眺めると、「北朝鮮政府による北朝鮮という地域の統治が危うくなっている」ので、周辺の各国がこの「美味しい地域」の争奪に動き始めた。そういうことではないだろうか?

そう考えるのが自然ではないだろうか?

(しかし、このTシャツはなんなんだ。。。。)

 



韓国に持ち出された仏像のお話とか

日本ではいろいろと議論があるし、韓国内でもいろいろな議論があるようだが、要するに今回の韓国の裁判所の判決では、「対馬から窃盗団によって韓国に持ち出された仏像はもともと倭寇が韓国から盗んできたものだから韓国の寺に返すのが適当」という判決だったわけで、韓国内でも、韓国政府は「昔の話はともかく、悪い韓国人が盗みを働いたのだから日本の寺に返すべき」という主張をしているのだが、韓国民も韓国政府と同じ主張の人もいればそうではない主張の人もいる、ってことなんだな。少なくともこの記事を読む限りにおいては、韓国の政府としては、「慰安婦像の釜山の日本領事館前への設置」も、今回の「対馬から盗まれた仏像」にしても、日本の政府と主張は同じである、ということだね。

韓国の政府の役人としては、「外交」を考えれば、日本だけでなく、他国とのトラブルは望まない、という姿勢なんだな。当たり前といえば当たり前。ただし、日本とは状況が違うのは、日本は「政府の言うことは基本的に国民の同意があるから、国の政府の言うことには日本国民はみな従う」という常識があるんだが、韓国をはじめとした諸外国では、それは常識ではないんだね。

たとえば、ぼくが韓国の大学教授をしていたときに経験したことなんだが、ある日、ぼくは職場の大学に行ったら、なぜか事務室もみんな鍵が閉まっていて、入れない。学校もなんとなく静かだ。おかしいな、と思って韓国の友人に電話したら、「今日は今年から公休日になっています」とのこと。しょうがないなぁ、と思って宿舎に帰ってテレビを見ていたら夕方のニュースで「今日は初めての公休日だったが、休んだ企業と休まない企業があって、国中が混乱していた」というニュースをしている。韓国民は韓国の政府の言うことなんか聞いちゃいないのだ。「それは政府が勝手に決めたことだから」という感じなんだな。日本であれば、政府が公休日を決めたら、共産党だって休みにする。しかし、韓国をはじめとした諸外国のほとんどは、政府なんてものはもともと信用されていないんですね。それが民主主義ってもんだよ、といえばそうなのかもしれないが。いやもう、あのニュースを見てその意味がわかったら、椅子から落ちそうになったよ。それくらい「常識」が違うのだ。

で、話を今回の仏像の話に戻すと、要するに韓国の政府は「あれは日本から悪いやつが盗んだものだから日本のお寺に返すのが筋じゃないの?」ってことだ。しかし、韓国の政府を全く信用していない韓国民のある部分は「あれは倭寇が朝鮮半島から盗んでいったものだから、韓国のものだから返す必要はない」という主張をしている。そして韓国の裁判所は韓国の政府の主張とは別に「仏像は日本のお寺に返す必要はない」と言う判決を出したんだな。

ここまでの経過でわかるだろうが、韓国という国と国民は「政府と国民の考えていることは違う」ということ。そしてその国民の中も意見が割れている、ということ。「韓国」という地域を代表する政府がすべての韓国民に信頼されて韓国の人たちが同じ主張をしているわけではない、ということだね。ここが日本とはまるで違う。

2年ほど前に、産経新聞の某部長さんと一緒に飲む機会があったので、そのことをお話したのだが、このことが全然理解できていないらしく、ポカーンとしていたのを思い出す。実際、産経新聞だって、韓国政府とあれこれやりあっているように見せてはいるが、朴槿恵大統領が娘時代によく東京が好きでお忍びで遊びにきていたのをエスコートしていた人たちの中に、産経の方もいらした、ってのは聞いたよ。

ちょっと考えて見ればわかるが、イギリスの大英博物館にはエジプトから略奪してきた物品が堂々と「エジプト・フロア」に飾られている。でもそれをエジプトに返すと言う話は、あまり聞かない。数百年前の話とかはもうどうでもいいんだね。だいたい、英国は世界をまたにかけた海賊みたいなもんだった時代があったわけですよ。「大航海時代」なんていうけど、そのかっこいい言い方は「略奪するほうから見た言い方」だしね。略奪されたほうは「泥棒」って言うわけだよ。口の悪い人は大英博物館のことを「泥棒博物館」って、昔から言ってたんだから。

今回話が出てきた「倭寇」ってのも、韓国側から見れば日本から来た海賊のことでね。仏像どころじゃない略奪をいっぱいしていて、それにほとほと困った当時の朝鮮の王朝は、ルールを作って日本とのまともな貿易を始めたんだね。それに使われた「正式な港」が釜山だったわけだ。その時代は日本だって今の日本政府じゃないし、韓国だって今の韓国の政府とは違う政府なんだな。だから、何百年も遡った話をするんだったら、北朝鮮にだって「その仏像はおれのだ」って言われてもしょうがないわけですよ。そこまで話を複雑にしたら、それこそ整理もつかないし、お互いに困った話になるわけで、現在の韓国の政府だって、そういうゴタゴタは避けたいと思うのは当たり前だよね。

実際、日本と韓国は数百年前に遡れば、今の東京と関西圏くらいに近い仲だったわけで、しょっちゅう船で行き来していて、そこには悪いやつもいっぱいいた、ってことだよね。

ということで、日本の政府の主張も韓国の政府の主張も全く同じ。でも、韓国の政府は日本の政府ほど国民に信頼されていない。だから、韓国の政府にとって見れば、日本政府からの「抗議」は、「言われていることは正しいけど、ぼくらじゃ収めるのは無理」って感じなんだな。政府ってものの重さがもともと違うのね。

ところで、日本の政府の役人は終身雇用だけど、韓国の役人はほとんどが契約社員で、1年とか2年の契約の雇われなんだな。だから、成績が悪いと、来年は同じ場所に同じ役人はいない、ってことになる。政策の継続性なんてほとんど日本ほど保証されていない、と思ったほうがいい。実は政府の役人が終身雇用である日本みたいなところは世界では少数派なんだよ。日本政府も今や1/3くらいの人は非正規になってきているらしいけどね。そういうこともあって、韓国の政府は日本の政府が考えているほど「重い存在」でもないんだな。

文化とか社会制度の違い、ってのは大きいよ。特に外国となにかするときはそれを考えに入れておいたほうがいいよ。日本自身がもう「アジアで一番」じゃなくなったからね。

 



訪日外国人の真実

訪日する外国人観光客やビジネスでの訪日客は日増しに増えており、日本政府としても、「観光日本」の名に恥じないその数を誇れるようになるまで、もう少し、という感じだ。ところで、2016年の訪日外国人では、中国人が一番多いのをご存知だろうか?訪日外国人客の統計は日本政府の観光局にそのデータがある。2017年1月17日に発表されたこのデータには、訪日外国人客の国籍のデータもある。この2016年のデータによると、ダントツに多い外国人客は中国人で6,373,000人。約640万人。次いで多いのが韓国人で、5,090,300人。約510万人。つまり2016年の中国と韓国からの訪日客数は、1千百万人を超える。訪日客数の総数が2400万人だから、おおよそ訪日外国人客の半分が中国と韓国から、ということになる。最近東京のJR各線や私鉄各線では駅の表示に中国語や韓国語が目立つが、むべなるかな、という感じである。

この2国に次いで多いのが、台湾からの訪日客で、4,167,400人。おおよそ420万人。台湾という地域にいる人たちはおおよそ2300万人だから、リピータがない(ってことはないとは思うが)とすると、実に台湾人の20%近くが日本に来ている計算になる。次いで香港からのお客様は1,839,200人で約180万人。

ここまでで、1750万人になるわけだから、訪日客総数2400万人のうち、なんと7割以上が、中国、韓国、台湾、香港からのお客様、ということになる。ここまでで白人はいないわけだ。であれば、テレビでよくやっている「訪日外国人」を相手にした番組などで出て来る「白人」は本当に少数派だ、ということになる。私たちは「外国人」というと、ついつい米国人や欧州人を思い浮かべてしまうが、実際はそれは幻想だ、ということになる。

ちなみに、米国からのお客様は白人だけではもちろんないわけだが、1,242,700人だから、全体の5%くらいになる。かなりの少数派ということになるのだ。

数字は正直である。